お江戸の時計はお洒落な香り?
本日は「時間」に関する話題です。
江戸時代。今みたいに正確な時を刻む時計もあるわけはなく。どのように時刻を把握して生活していたのでしょうか?
なんとかく日の高さとかを見ながらふわっと暮らしてた?いえいえ。江戸っ子たちは ちゃーんと時間を把握して暮らしていたみたいですよ!
本日はこちらの番組。
時刻を人々に知らせているのが・・・?
結論からいきますと、1800年代当時には「時太鼓打」という職業がありまして。塔の櫓の上でひたすら時報の太鼓を叩き続けることで、人々に時間を知らせていたようです。24時間時報の太鼓を打つ必要があり、3人が8時間交代で任務に当たっていたんですって。深夜の人は当然居眠りなんかもできないわけで、けっこうプレッシャーかかりそうですよね。
ちなみに、江戸時代の時刻制度には不定時法が採用されていました。あまり決まっていないって感じの名前ですが、実際その通りで、一日を夜明けと日暮れを基準にして昼と夜に分けてそれぞれ6等分し、その長さを「一刻(いっとき)」と呼んでいました。お化けが出ると言われる丑三つ時とか、この不定時法で使用されていた時刻のことだったんですね!この不定時法、厄介なのが、一日のうちでも天気によって昼と夜の「一刻」の長さは当然異なりますし、当然季節によっても変わります。つまり、常に「一刻」の長さが変化するという、めちゃめちゃ複雑な時刻制度だったのです!!江戸時代、暮らすのむずそう!!
そもそもの疑問なのが、「時太鼓打」の人はどーやって時刻を把握するのか?
そこで活躍するのが香時計!!
見た目は迷路みたいな感じなのですが、こちら優れもの。
なんとですね、お香の燃え尽きる時間で時を計測でいるのです!!
なんかとってもお洒落!!
「時太鼓打」の人たちは、ひたすらお香を炊き続けることで時刻を把握しているのでした。お洒落な香りをまといつつ、太鼓を叩き続ける「時太鼓打」!いなせな男っすね〜
時間の感覚って・・・
この香時計ですが、当然湿度や風とかで厳密には同じ速度で萌え終わらないはずなので、ある程度まったりとした時報だったのでしょう。
現代は原子時計を使用した標準時刻という信じられないくらい正確な時を刻む世界線にいます。そして、われわれは電車一本逃すのにもイラっとしてしまいかねない日常を過ごしています。もちろん研究と感情をごっちゃにすることは違いますが、常に時間に追われる現代人にとって、それくらいの揺らぎが許される時間意識っていうのも、なんだか落ち着いていていいですよね〜
タイムイズマネー。この言葉が優先されがちな現代ですが、なんか改めて考えさせられる言葉だなーとふと感じた今日この頃です。
ちなみに、この香時計をお洒落に現代へ蘇らせた商品も発売されているみたいですね。
古き良き文化に触れてみるのも面白そうですね。
ということで、本日は江戸時代の「時間」に関するお話でした。
本日もお付き合いいただきありがとうございます!
それでは、また。
本日参考にしたHP
https://museum.seiko.co.jp/knowledge/relation_07/
https://museum.seiko.co.jp/knowledge/relation_16/
https://jjy.nict.go.jp/mission/page1.html
https://iwano.biz/column/kotto/kotto_method/0331-kohdokei-new.html