ホワイトタイガー は「白変種」!? 「アルビノ」とどう違うの?
動物園、お好きですか!?
いろんな動物が見られる動物園。子どものワクワクが止まらない動物園。初デートのドキドキが止まらない動物園。動物(人間)が動物を展示する動物園。経済動物が動物を使って資本を作る動物園。・・・後半は心が汚れていて余計でしたね。。笑
そんな夢いっぱいの動物園。みなさんはどんな動物がお好きですか?
本日は動物園の人気者「ホワイトタイガー」から「白変種」に関するお話です。
本日の番組は、昨日に引き続きこちら。
ちなみに、昨日はこの番組から「哺乳類の歩行」の話題についてご紹介しました。
(よろしければこちらもどうぞ)
ホワイトタイガー。知っているようで、意外と意識したことがない動物でした。「白くてなんかキレイめなトラ!」くらいの印象でした。
ところがですね、番組での紹介のされ方は意外なものでした。
”ホワイトタイガーはもう野生では存在しておらず、世界の動物園で飼育されている個体しかいない”
とのこと。野生ではもういないんだ!?
そもそも、「ホワイトタイガー」って、ふつうのオレンジと黒のシマシマのトラとは何が違うの?ということで、調べてみますと・・・
”ホワイトタイガーはベンガルトラの「白変種」”
何ですって。
ん??「白変種」って何ですか?
まず私が思い浮かんだのが、「白い動物」=「アルビノ」ってこと??
いえいえ。調べてみると、「白変種」と「アルビノ」は別モノだったんです。
まずはアルビノって?
「アルビノ」(別名:白化個体)で、これはメラニンを作り出すことができない個体を指します。メラニンというのは、お肌の天敵、シミとかそばかすの元になるアレです。髪を黒くしてくれているのも、メラニンです。このメラニンを作る遺伝情報が壊れてしまい、生まれつきメラニンが欠乏してしまった個体なんです。つまり、遺伝子疾患ということ。毛細血管が透けて、目が赤色に見えるのも「アルビノ」の特徴です。
じゃあ、「白変種」って何??
一方で、「白変種」は「アルビノ」と何が違うわけ?
白変種(別名:リューシスティック)とは、色素の減少によって体毛や皮膚が白くなった個体のこと。「アルビノ」と異なる点は、白変種は色素が少ないだけでメラニンを生成することが可能な点。そのため、目などは黒くなります。
つまりですね、「アルビノ」と「白変種」の違いは、
・白変種 :色素は少なくて白っぽく見えるけど、メラニンは作れる!
という点ってこと。
その目線で見てみると、たしかにホワイトタイガーはシマシマ模様がある!目が黒い!!ということで、メラニンが作られていることが良くわかります。これは「白変種」ですね〜
「白変種」も「アルビノ」と同様、色素が少ないのは遺伝的な要因です。
ただ、「白変種」と「アルビノ」とでは、自然で存在している意味が違ってくるようです。
どういうことかと言いいますと・・・
・「アルビノ」はメラニンを作れないため、紫外線に弱く、皮膚ガンになりやす買ったかったり目が見えにくかったり、生存力がかなり弱め・・・。つまり、子孫を作れずに、その個体だけで終わってしまう可能性が高い存在なんです。切ない・・・
・「白変種」は紫外線の悪影響は特になし。むしろ、氷や雪で覆われていた環境では真っ白な体は保護色になり、生きるうえで天敵から身を守れて生存力アップ!子孫も残せて、次の世代まで白い身体の特徴を引き継げる可能性が上がるわけです。なんと、この「白変種」として環境に適応して生き残ってきたのがホッキョクグマやホッキョクギツネなんだそうです!!
というわけで、この「白い身体」が有利な環境では、むしろ「白変種」が優先的に生存し、種として定着していくんです!!
そんな違いがあったんですね〜〜
まさか、ホッキョクグマも「白変種」だったとは!!
進化の一方向だったという事実にびっくりです。
ということで、本日は「白変種」についてのお話でした。
お付き合いいただきまして、ありがとうございます。
それでは、また。