金より高い!? 未来の高級食材!?
食べ物があるありがたみ。日本に暮らしていると忘れがちです。が、去年はまさかの戦争が発生し、世界の穀物倉庫が機能不全になり、穀物価格が高騰し、世界の物流が混乱し、食べ物のありがたみをとっっっても実感した1年だったと思います。
そういった事情がなかったとしても、世界人口は増加を続け、将来的には炭水化物・たん白質が不足と言われている世界情勢です。ちょっと想像がつかないですが、受け入れないといけない将来の避けられない現実。そんな未来を避けるべく、さまざまな食品のイノベーションがおこっているんですね。・・・すみません、食品系のせいか熱く語ってしまいました・・・。
本日は、そんな「食の将来」に関するお話。
ご紹介するのは、こちらの番組です。
10年後、どんなものを食べているんでしょうか・・・? 想像できますかね? なんか、想像できないものを喜んで食べてたらおもしろいですね・・・笑。「やったー!今日は贅沢品のトノサマバッタのステーキだー!」みたいな。10年だとなさそうですが、50年後とかだとそんな世界線がなくはないのかも。
で、この番組ではいくつか「未来の食」になりうる取り組みを紹介していまして、本日取り上げるのが「培養肉」。要は「細胞培養」です。研究じゃないですよー。「食材」ですよー。
「細胞」というのは、我々の身体を構成している「単位」にあたるようなもので、人間ひとりを構成するのに37兆個あるとか言われています。もんのすごい数!!マンガ『はたらく細胞』とかのネタになるくらい、いろんな種類の存在し、人体のあらゆる部位を作っているわけです。
そんな細胞ですが、人工的に育てられるんです!ちゃんと栄養をあげて、ちゃんとした温湿度の環境で、増えすぎないようにしてやれば。なんか、ペットみたいな感じですよね笑。この「細胞培養」というのはこれまで研究や医療の分野などでよく使われていたのですが、これがついに「食材」として検討されているのです!!で、「培養肉」というのは、豚や牛や鳥の細胞を培養してやることで、「食べられる細胞を育てるぜー!!」っていう取り組みになります。私も細胞の培養をしていたことがあるので、「あれを食べるのか~。信じられないくらい未来だな~」って感じです。
実際、日本国内でもカップラーメンの日清食品さんやお肉屋さんの日本ハムさんも「培養肉」に力を入れて取り組まれています。まだ世界で覇権を握っている会社もないので、今食品メーカーの中でも最も競争が激しい分野であることは間違いありません。
研究室からステーキ肉をつくる。 | 日清食品グループ (nissin.com)
低コストで培養肉の大量生産狙う 日本ハムがスタートアップと協業:日経クロストレンド (nikkei.com)
この番組では、「世界で初めての工場で培養肉を作ることに成功!」というイスラエルのメーカーの紹介をしていました。なぜ「世界初」なのか? 技術的にはできるメーカーはあると思うのですが、このメーカーがすごいのが、「価格も販売できるレベル」にまで抑えられたことにあるんですね。
びっくりだったのが、これまでの「培養肉」の製造コスト。いくらだと思います?なんと・・・
200,000,000(2億)円/kg
!? た、高すぎる・・・!! イーロン・マスクくらいしか食べられん・・・。というレベルだったんです。金だって700万円/kgくらいですよ!?ところが、このイスラエルのメーカーは鶏むね肉として、
200円/100g(2,000円/kg)
・・・なんとかいける価格!!まだ高いですが、2億円と比べれば、本当にすごいコスト感だと思います!!コストダウンをできたポイントとしては、
①増殖能力高い細胞を選んだ!
②細胞を育てる栄養液の再利用を可能にした!
という点にあるんだそうで。特に②の栄養液がべらぼうに高いようで、その再利用がコストメリットの大きなブレイクスルーだったみたいですね。きっとここが競合他社との差別化のキーポイントになるんでしょうね~。
ということで、将来的にも我々が口にする可能性大の「培養肉」に関する話題でした。10年以上先の将来、私たちは「昆虫」、「培養肉」、「新たな穀物」などなど、どんなものを食べているのでしょうか。怖いもの見たさで、未来を覗いてみたいものです。
本日もお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
それでは、また。