意識高い食事で記憶力が落ちるかも!? そんな研究のご紹介。
みなさんは普段どんな食事をされていますか? 「朝ごはんは時間がないから菓子パンだ!」とか「お昼ご飯は抜いてます〜」とか「脂肪が気になるので脂質高いものは控えてます」とか、いろいろなパターンがあると思います。
本日はそんな「食事と記憶」に関する意外な論文をご紹介。
論文情報はこんな感じ。
Low-Carbohydrate and High-Protein Diet Suppresses Working Memory Function in Healthy Mice.(低糖質・高タンパク質食生活で作業記憶能が低下-海馬の健康と食生活の関係を示唆-)
というタイトルで、群馬大学共同教育学部の発表。「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」という雑誌のウェブ版に掲載された論文です。
論文の内容はタイトルの通りなのですが・・・
マウスを2つのグループに分け(①グループ:通常のエサをあげる、②グループ:低糖質・高タンパク質のエサをあげる)、4週間飼育します。で、4週間後に記憶力を試す迷路の試験をすると、「②グループの方が成績が悪い」という結果が出たとのこと。しかも、「②グループは脳の海馬の神経栄養因子が少なくなっている」という結果も出たんですって。
意識高めの「低糖質高タンパク」の食事をすると、逆に記憶力落ちるってこと!?
鳥のササミを食べ続けるとかっていうのは、ちょっとダメなのかも!?
これはけっこうびっくりですよねー!!もちろんこれはマウスの結果なので、必ず人間に当てはまるとは限りません。ただ、同じ哺乳類ということからも、無視できる結果でもないという位置づけだと思います。
もちろん、低糖質高タンパク食というのは、肥満の方や糖尿病患者さんには有効な食事です。マウスでも体重の増加率や血糖値、体重当たりの脂肪重量は下がっているという結果でした。しかし、もしかしたら健康な人にとっては、過激な低糖質高タンパク食がむしろパフォーマンスを落としてしまう可能性があるのかもしれません!
「食事と記憶」なんて全く意識したことなかったですが、たしかに最近は「記憶力が上がるビフィズス菌」みたいな商品もありますし、『ヤクルト1000』のように「睡眠の質向上」を謳う商品も見かけるようになりました。つまり、「腹を満たす」以外の「生理機能」へと働きかける商品が出始めているわけですね。今後もそういった商品が発売されていくのかもしれません!楽しみですね〜〜。いつかドラえもんの道具であった『アンキパン』みたいな商品も発売されるのかもしれませんね!
改めて、「食」は「食欲を満たすもの」というだけではなく、「健康やパフォーマンスに直結するもの」でもあるんだよね!って考え方を持った方が良さそうだな〜と感じた研究でした。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。
それでは、また。