ついに解決!? 「海」の水はどこからきたのか!?
週末いかがお過ごしでしょうか? 明日からまた月曜日ですね〜
今回は初めてのつづきものとなっていまして、今回で最終回になります。「海」にまつわるミステリー。いってみましょう!!
▼今回までの内容がこちら。詳しく振り返りたい方はどうぞ▼
まずは「海がそこに存在しているのは、なぜ不思議なのか?」
▼つづいて、これまでどんな仮説があったのか?▼
すごーくざっくり振り返りますと・・・
・「海」って地球でどうやってできたのかがわかっていない!!
・「海のでき方」の仮説は3つある!でも、それぞれに反論がある・・・。
・仮説①:惑星の材料に水が含まれていた
反論:もっと水がないと説明つかない!
・仮説②:原始地球に隕石が水を持ち込んだ
反論:ジャイアントインパクトで水は宇宙へ投げ出されているはず!
反論:地球の地質の成分が合わない!
って感じでしたね〜。??って方は、お手数ですが過去記事をご覧ください。
そして、今回へとつづきます。
今回は、ズバリ最新の仮説に関するご報告です! 近年研究が進み、「こうなんじゃない?」っていう反論のない仮説が出ているようなんですね。 どういう説なんや!?
新たにですね、ふたつの事実が研究でわかり、新仮説の根拠となっています。
新事実①:ジャイアントインパクトの衝撃でも、水分は地表に残る!!
これは仮説②を唱えたチームが、最新のシュミレーションを行なった結果のようです。覆して来ましたね〜。ちなみに、千葉工業大学の研究室だそうで、学長をされている日本の研究者です!!これによって、原始地球に隕石が水分を持ち込む可能性が残ったわけですね。しかーし!!逆に新たな問題が・・・。ジャイアントインパクト後も海が残っている場合、もっと水量が多くないと(だいたい海の40倍くらい)説明がつかないんだそう・・・。「なんでこんなに水が少ないのか?」を説明する必要ができてしまいました。
http://www.perc.it-chiba.ac.jp/members/t-matsui
新事実②:地球の中心には、思ったよりも水分が存在していそう!?
これが「水が思ったよりも少ない」ことを説明できる新たな発見になりました!!説明をしますと。地球って、輪切りにすると、卵みたいな状態なのってご存知ですか?
地球の内側は「核(コア)」と呼ばれていて、卵でいくと「卵黄」の部分。その外側に「マントル」がありまして、これが「白身」に当たります。その表面に薄皮のようにあるのが私たちも暮らしている「地表」でして、「卵の殻」みたいなもんですね。で、実は、「マントル」部分には「海と同じ量の水」が含まれていることがわかっていました。けど、足りない水の量は「海の40倍」。「マントル」の水だけでは全然足りません・・・。
そこで注目されたのが、「コア」の部分!! この「コア」の部分には金属が多く含まれているんですが、「この部分にいっぱい水含まれてるんじゃね!?」と考えた研究者がいました。どうやって検証したかと言いますと・・・
「コア」の環境を作ったれ!!ゴラァ!!
というやんちゃな発想!! 「コア」って、地中深くの3,000〜6,000kmくらいの地球の中心部。もうね、圧力も温度もヤベー世界!! それを地上でどう再現するのよ?
どうやったのかと言いますと。地球で一番硬い物質はなんでしょうか? ご存知ダイヤモンドですね! このダイヤモンドをふたつ用意しまして、そこに分析したい鉱物を挟みます。で、めちゃめちゃ高温な環境でダイヤモンド同士をプレスしてやると、「コア」と同じくらいの圧力に達し、「コア」の環境を再現できたわけなんです! 結果は、「コアにはめっちゃ水が含まれてる!!」というもの。ついに、ピースが揃ったわけですね!!
というわけで、現在の仮説はこんな感じ!!
原始地球(マグマだらけ)に隕石が衝突 → 水分が供給される →①蒸発した水分は雨になって、将来の海候補に。ジャイアントインパクトで一部の水分を失って、今の海の水量に。 ②マグマに取り込まれた水分は沈んでコアに。
いや〜、複雑ですね〜。でもでも、研究者の執念でここまで具体的で矛盾点のない説にまで仕上がったのは、本当にすごいの一言だと思います!!だってですよ、この隕石やら海やらの話って、38億年前とかですよ!? なんでそんなことわかるの!? ちょっと意味わからなくないですか!? 人間ってすごいな〜と改めて感じた次第です。
今回の番組は面白すぎて、しっかりと内容をお伝えしたくて3回もかかってしまいました。ロマンですね〜〜〜。なお。内容に関しては、わかりやすさを優先(その割には難しくなってしまっていますが・・・)して、少し正確ではない部分もあるかと思います。その点はご容赦ください。今後も重厚な内容のものは、つづきもので記事にしてみようと思います!
本日もお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
それでは、また。
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