食品開発男子のゆる〜いマナビブログ

30代食品開発系男子の学びと日常のゆる〜い雑記ブログ

なんでもっちり食感なの!? 「食品の食感」について、ゴリゴリに考えてみる会。

突然ですが、今日の夜ご飯は何を食べましたか? ふだん私たちが当たり前に食べる食品たち。あんまり意識はしていないですが、いっろーんな食感があるんですよね!!

 

しっとり・サクサク・パリパリ・ねっとり・ふんわり・とろーり・ごりごり・さっくり・もっちり・ざらざら・・・とかとか。 似ているものでも、ビミョーに違う食感だったりします。そう考えると、ちょっとした違いを感じ分ける人間の「歯」や「ベロ」の感度って、すごいですよね!!

 

 

本日は、そんな「食べ物の食感」にまつわる食品開発のお話。

 

なんでふんわりしてるの!? なんでもちもちしているの!?

 

先ほども思いつくままに書きました色々な食感たち。対応する様々な日本語もありますし、いくらでも挙げることができそうですよね? なんでも、日本語では「食感」を表す言葉が400語以上もあり、ほかの国に比べてもかなり多いみたい。日本人は特に食に敏感なのかもしれませんね!

 

そんな食べ物の食感。これって、どうやって決まっているんでしょうか?

 

なんでこんな話をしているかと言いますと、私も日々務めている「食品の開発」では、この「食感を作る」ことが仕事の一部でもあるわけなんですね。 例えば、お客さんから「もっちもち食感の肉団子を作りたいのよ〜」って要望されたら、「ガッテン!!」って言って、要望通りの肉団子を作らなければならないわけです。そうすると、「どうしたらもっちもちの肉団子ができるわけよ?」と頭をひねって考えて、作っていくんですねー。面白いでしょ?

 

ということで、本題の「食感」です。

これはあくまで私の経験則になるのですが・・・

 

「食品の構造」と「水分」

 

によって決まると言って問題ないと思います!!

 

これ、どういうことかと言いますと・・・

 

まずは「構造」について。ふんわり食感のパンケーキを考えてみましょう。六本木とかで食べるふわっふわパンケーキは、なんであんなに「ふわっふわ」していると思いますか? あれって、めちゃめちゃ空洞ができている構造なんです!! 要は、スッカスカの生地だから歯も入りやすいし、唾液に馴染んですぐにほぐれてしまうわけ。これが「ふわっふわ」に感じている理由なんですね〜。 レシピを見てみますと、まずはめちゃめちゃ泡だらけの生地を作ります。で、これを焼くわけなんですが、泡がつぶれてしまうと「ふわっふわ」にはならないので、泡をしっかりと支えてくれる卵をたくさん入れるわけなんです。しっかりと空気の泡は支えてくれますが、やはりお煎餅とかと比べると、めちゃくちゃ柔らかい。だからこそ、「空洞だらけの柔らかい構造」が「ふわっふわ食感」 を作り出してるわけなんです!!

 

幸せのパンケーキの再現レシピの一部。もはやメレンゲを使用していますよね!

https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1080014137/

 

 

幸せ〜ふわふわ〜

https://magia.tokyo/menu#sweet

 

 

続いて、「水分」について。

これは、いろんな食品を考えてみましょう。先ほどのパンケーキとか、プリンとか、お餅とかって、しっとり柔らかいですよね? 逆にお煎餅とか、イカのスルメとか、ビーフジャーキーとかって、めちゃくちゃ硬いですよね? これ、水分で説明ができるんです。「しっとり柔らかい」=「水分が多い」ですし、「硬い!」=「水分が少ない」んです!! こう考えたときに、「確かに、水分多いのに硬い食品ってないんじゃね?」って思いませんか!? ちなみに少し脱線するんですが、お煎餅とかスルメとかって、日持ちするじゃないですか? これって、カビとかの菌は「増えるのに水分が大好き」だからなんですね。一般的に、「水分が少ない」=「菌が増えにくく、日持ちしやすい」と言うことなんです!! 実は食品において、水分はめちゃくちゃ重要な要素なんです!!!

 

いきなり「食品は構造と水分よ!!」って言われても、ちょっとイメージしにくかったかもしれませんね・・・。私が食品を開発するに当たっては、「食感」を再現しようと思うと、「どんな構造をしているのか?水分は多いのか、少ないのか?」を毎日めちゃくちゃ考えて開発してるんですね〜。 だいたい食事するときに、「この食感って、どんな構造なん!?」とかよぎってしまいますね・・・笑。また別の機会に、もう少し色々と例を出しながら、詳しくご説明してみようと思います!みなさんも、今度食事をする際、「この食品はどんな構造をしているんや!?」って考えながら食べてみると、発見があって面白いかもしれませんよ!

本日もお付き合いいただきまして、ありがとうございます。

それでは、また。