血液って、元単細胞生物だったの!? まじで!?
手ぇ~のひらを~太陽に~すかしてみれば~真っ赤にかがやく~ぼくの血潮!
はい。ケガをすると赤い血がでてきますよね~痛くていやですね~
もしくは、ワクチンを打って抗体を作ってくれるありがたいB細胞。新型コロナやインフルエンザの流行に対して、大活躍です。
そんな彼らのことをまとめて「血液細胞」と呼んでいます。まさに、生きるのになくてはならない細胞たちです!
今日はそんな「血液細胞」にまつわる論文のお話です。
本日の論文は、
「タイトル:Tracing the evolutionary history of blood cells to the unicellular ancestor of animals(血液細胞の進化の足跡を単細胞生物にまで遡る)」
という、まさに血液細胞の起源に関する発見です。京都大学の発表です。
【プレスリリース】血液細胞の先祖が判明:それはアメーバ様単細胞生物だった | 日本の研究.com (research-er.jp)
なんとびっくりですよ。
血液細胞の起源は、単細胞生物なんですって!!!
え!?あの赤い血が元単細胞の生物だったの!?
どーゆーことでしょう?
これでまにでわかっていたこと
ヒトを含む脊椎動物の体内には、様々な種類の血液細胞が存在します。酸素を運搬する赤血球や、凝固により止血に働く血小板、細胞の死骸や病原体を食べる(貪食といいます)マクロファージや好中球、抗体を産生する B 細胞、ウイルスに感染した細胞や腫瘍細胞を排除するキラーT 細胞、これらの免疫システムを活性化させるヘルパーT 細胞など。めちゃくちゃいっぱい種類がありますよね!!
これらのうち、赤血球や B 細胞、T 細胞などは脊椎動物にしかなく、無脊椎動物には存在しません。一方で、マクロファージは脊椎・無脊椎動物関係なく、広く存在することが知られていました。血液細胞としてマクロファージしかない生物種も多いことから、マクロファージが血液細胞の起源!そんで、赤血球や T 細胞はマクロファージを原型として進化してきた!!と推測されてきました。
けど、それを証明した研究はありませんでした。
元からマクロファージは全部の生物で存在しているから、血液細胞の元祖だったんじゃね?と予想されていたんです!!けど、「脊椎動物は別の細胞がマクロファージみたいな働きをし始めた」みたいな可能性もあるので、マクロファージの起源は脊椎・無脊椎動物とも同じものだった!ということを証明しないといけいないわけです。
今回はそれが証明された!
結果的には、マクロファージは同一起源!つまり、マクロファージは血液細胞の元祖!ということと、マクロファージとカプサスポラって単細胞生物がかなり近い!ってことが初めて判明しました!!
カプサスポラっていうのは、アメーバ状態、胞子状態、凝集状態をとる動物にやや近い単細胞生物なんですって。
さらには、マクロファージから赤血球や T 細胞などの多様な血液細胞にどうやってなっているのか?という遺伝子発現の経路の一部も判明したようです。
何が興味深いと感じたか?
ここからは私の感想です。
え、血液の起源が単細胞生物って、めっちゃびっくりじゃないですか!?
別の生物ってこと!?
まずよぎったのは、エイリアン的なイメージでした・・・笑
・・・乗っ取られるている?
この論文では、マクロファージと単細胞生物がかなり似ている!としか言っていないので、なんでマクロファージが生物内にいるのかは論じられていません。なので、たしかなことはいえないのですが、個人的には共生関係にあるのではと思っています。生物あるあるなのですが、けっこうそういう例があるんですよね。生き物のエネルギーを作るミトコンドリアも共生した結果だと考えられえています。
生き物って、生存に有利だと思ったら、けっこう体内に取り入れて共生をするんです。生存に貪欲というか、したたかというか。
だからこそ、ここまで何億年も生きてこられたのかもしれません。ロマンですね!!
今回は、まさかの血液も共生の結果!?という可能性があるな~と驚きとともに感じたので、取り上げてみました。
いかがだったでしょうか?
今回もお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
それでは、また。